治療方法大きくは①直接法と②間接法の2種類に分けることができます。



①直接法:意図的に話し方をコントロールし流暢な発話を目指す発話訓練

具体的には
・流暢性形成法
・吃音緩和法
・統合的アプローチ
などがあります。

②間接法:意図的な話し方のコントロールは行わず、正常な発話を促していく訓練

具体的には
・発話環境の調整
・系統的脱感作法
・自律訓練法
・年表方式のメンタルリハーサル法
などがあります。

この2つの方法の中で合うものを選び、組み合わせて改善を図っていきます。

時期別に違う!特徴を知ろう
吃音は時期によって症状などの特徴が大きく異なります。そのため、治療は症状に応じてはもちろんですが、対象となる方の年齢に応じて方法や対応を変えます。幼児期/学童期/成人の3つの時期に分かれます。時期別にどのような特徴があるのかを解説していきたいと思います。吃音の特徴を解説しています

・幼児期:発症が一番多いといわれている時期です。
この時期は言語症状が主で、症状に波があることが多いです。自覚がないことが多く、工夫や情緒的反応などの症状は少ない傾向にあるといわれています。しかし、自覚がある幼児もいるため心理的なケアも場合によっては必要になります。

発達途中のため経過を追いながら発達の負担にならないように治療を進めます。幼児がストレスを感じないように配慮しつつ会話をし、流暢な話し方を日常生活への般化を目指していきます。

・学童期:症状が悪くなりやすいといわれている時期です。
症状は様々であり、自覚の程度や受け止め方にも個人差が大きいです。また、就学し周囲からの反応が気になることも多くなり、発話に対する不安や恐れにつながりやすい時期でもあります。

学童期の治療は幼児期と異なり本人や両親だけでなくクラス担任へのアプローチも行います。具体的には以下のようなことを行います。直接法と間接法を組み合わせながら、本人だけでなく周りの環境も含めて改善を図ります。

・成人:個人差がとても大きいです。
症状はもちろんですが、自覚や受け入れ方、考え方も個々で様々です。また、心理的な負担が大きい場合もあります。

この時期は意図的に流暢な発話をコントロールすることを目標にすることが多いです。より直接的な発話の流暢性の改善を目指します。また、自身の吃音に対する肯定的な受け入れを確立・維持することも含まれます。

言語症状への直接的アプローチ、受け入れ方(考え方)へのアプローチ、環境へのアプローチの3方向から治療を行います。

学童期同様に直接法と間接法を組み合わせて改善を図っていきますが、個人の症状や希望などに応じて目標やアプローチの方向が異なります。

このように時期によって特徴が異なります。

治す方法とは?次回から確認しよう!
吃音とはどのようなもので原因についても触れました。そして、治療といっても時期によってアプローチが異なることもわかりましたね。では、具体的にどのようなことを行なって改善を図っていくのかを次回以降のコラムでご紹介します。内容は以下の通りです。

吃音に対する考え方は様々です。もしかしたら十分に理解されているとはいえないのが現状かもしれません。しかし、悩んでいる方が多くいるのも事実です。また、どこで治療を受けたら良いのかわからず、治したいと願っている人が治療を受けられずにいるのが現状です。

改善するべきか受け入れるべきか、考え方は人それぞれ異なると思います。しかし、どちらにしても正しい知識を得て判断する必要があります。

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